(その後)ゲインがありすぎた

これも、mixiの方に、詳しくかいたので、それをそのままコピペします。

さて、
先日製作したベース用プリアンプであるが、なかなか音もよくて2本のベースをプラグを挿し換えずに使えるので、ライブで使うにのは大変便利でいいのだが、どうもゲインが大きすぎて、いまいちベースアンプ本体とマッチしないし、調整が非常に微妙になってしまう。(要はボリュームがほとんど上げられないのだ。)

回路を見直してみると、初段と2段目がプレートフォロアでそのままカップリングコンデンサ接続されている。
2段目でゲインコントロールしているが、そのまえの初段もプレートフォロアであるから、そのままだと12AU7のμでそのまま2回増幅されてしまう。
12AU7のμは30(公称値)で、実際は10〜20であるが、おおむね15としても、15×15で、ボリュームコントロール前に225倍も増幅されてしまう。
ボリュームコントロールでも当然増幅するのだから、これではさすがに、ちょっとゲインが大きすぎてしまうはずだ。
そこで、上記左のように回路を変更することにした。
改造内容は簡単で、初段をカソードフォロアにして、増幅率μを1としただけである。
こうすることで、次の段への出力インピーダンスも非常に低くできるので、雑音的にも音的にも有利で、いいはずだ。

ということで、改造着手。

事前に必要なコンデンサーを入手しておく。抵抗は手持ちものものにあるので、それを使おう。
で、作業した。
作業そのものは、2時間程度。ゆっくり間違いがないようにすると共に、最初に作ったときの配線や半田付けに無理があるところを修正しながら、丁寧に行った。
配線後、配線チェックし、1カ所配線ミス(というか回路理解をミスしていた。)と1カ所の配線抜けがあったので、これを直して、5回ぐらい見直し、その部分を実体配線から、回路図に起こしてみて間違いがないことを確認した。
(配線終了後は真ん中の写真)

その後は、もう稼働試験しかないので、電源をつないで電源を入れる。
火花も飛ばず、煙も上がらずに、ゆっくりヒータが灯っていく。
よしよし、とりあえず、壊れてはいなそうだ。
次に音が出るかどうかチェック。
音も出るし、ゲインも思ったように下がっている。
ばっちり・・・・とおもったら。
片方のチャンネルだけ、なぜかハムノイズがかなりでる。ベースを弾いてしまえば、まぁなんとか我慢できるレベルだが、弾いてないときのノイズレベルとしてはちょっとでかすぎる。
もう片方のチャンネルはいたって静かだから、ちょっと、比較してしまうと問題だなぁ。
う〜む。
配線の関係で、多少部品の位置を変えたことがことが原因かな。ちょっと、改造に時間がかかって夜も遅いので、ノイズ対策は明日の宿題にしよう。

ということで、ハムのでない方のチャンネルで、1時間ほどベースを弾いてみる。
ゲインがちょうどよくて、一段と使いやすい。
音も変わらずいい具合だ。
う〜ん。なかなかいいねぇ。
ということで、とりあえず、今日はここまで。

週末は楽しい地元バンドの練習だ。
どこぞでは極秘裏に隠密プロジェクトが進んでいる(いた?)ようだが、こちらも極秘だが、前にも書いたように(ってどこが極秘じゃ!)月末の地元のミュージックフェスティバルに向けて、練習も追い込みだ。
ぜひ、練習に間に合うように、ハムノイズ対策を金曜日中にやってしまおう・・・・う〜ん。また徹夜か・・・?
早くやっつけるために、今回は久々にオシロ登場かなぁ・・・

さらなる改造


ハム対策もあり、現状の配線で気に入らないところを、まずは徹底的に洗い出す。
特に左側のチャンネルは(写真では裏返しなので、右側になります。)コンデンサの接続が剥き出し+ぶらぶらで気に入らないので、ラグ板とボリュームなど固定部材を最大限利用して、ぶらぶらしないように固定しながら、できるだけ雑音を拾いにくいように部品を配置しなおして、ハンダづけしなおした。
これで、見場もよくなったし、雑音対策もかなりできたはずだ。
しか〜し、やっぱりハムは止まらないのであった。
すでに、夜明けも近いので、とりあえずは、ちょっと寝よう。
(この時点で土曜日の朝4:30だ。)

ハム原因追及

実は製作当初からだったのだが、上記のように、左側のチャンネルにノイズが非常に(といっても大した大きさではないが)大きい。
そこで、まず、部品配置が影響しているのではないかと考え、昨晩(今朝方までかけて)コンデンサを中心に部品配置を変更した。
しかし、ハムはおさまらなかった。
そこで、今日はついにオシロ登場で、原因を徹底究明した。
どこで、ハムが発生しているのか。
確かに、出力のマスターボリュームをあげるとヒゲ状のスパイクノイズがでている。
間違いなくアース系のノイズ。50Hzの倍の100Hzのノイズだ。
どこかのアースに整流系のアーススパイクが乗ってしまっている。
ポイントサーチしかない。
入力から順番に追ってみる。
あ、ここだ。
3,4段目=SRPP接続段のアースだ。
物理的に追ってみよう。
おぉ!!
これか?
たしかに一点アースのアース点にハンダづけされているが、一番シャーシに近いぞ!
これより上に整流コンデンサのアースが接続されている!!
ここだ!!!
早速、アースラインごと交換して。場所5mmほど整流系のアースよりも上=シャーシから離れている場所に移す。
オシロをみてみると。
おぉ。完璧。
すばらしい!!
全然ハムが出ない。
ま、正確にはなぜか入力をアースとショートした状態で、出力のマスターを右左ともあげると、何故かハムがでるが、このような状態で使うことは絶対にないので、ま、大丈夫でしょう。
あと、右側チャンネルのマスタの下の方にガリがあるなぁ。
ま、そのうち直そう。
ということで、完成完成!!
やったね。
バンド練習に間に合ったよ。

ということで、今日はこれまで。
お疲れさまでした。

そもそも

ベース用のプリアンプを5月に作った。
内容はmixiの方に、詳しくかいたので、それをそのままコピペします。




今日はベース用プリアンプミキサを自作したことの顛末をお話しします。よろしければ、おつきあいください。

さて、trillimicの所属する地元のバンドが、なんと、この夏に開催される地元アマチュアバンドの集まりである、ミュージックフェスティバルへ参加することになりました。
このフェスティバルは、市民ホールで行われるので、かなり大きなステージとなります。そのためベースはラインピックアップということになりました。
ラインピックアップというのは、つまり、そのまま会場のでっかいアンプ・スピーカにつながっているということで、生きたままプラグを抜いたりすると「ブッチン」という大音響が発生して大変なことになる代物です。
そのため、ラインピックアップのプラグの抜き差しはステージ担当の音響マンが必ず行い、ステージの演奏者は行ってはいけないという、厳しい掟があります。
したがって、ステージ中の曲間に抜き差しをするとなると、大変なことになるわけです。
ところが、trillimicは、フレットレスベースとフレッテッドベースを曲によって使い分けてますので、どうしても、曲間にベースを切り換える必要があるのです。
つまり、ステージ中にプラグを抜き差しするという、掟破りをしないといけなくなっていたのです。
でも、それではトラブルのもとになりますし、かといって、そのたびに音響マンにお願いするのも大変ですから、今回は2本のベースの音色を調節することも兼ねて、トーンコントロール付きのプリアンプミキサを自作して、2本を1本にまとめて常時ラインピックアップに接続して、抜き差ししなくてもいいようにすることにしました。

写真は、そのために、trillimicが設計したプリアンプミキサの回路と実際の配線および、できあがりの見てくれです。
かなり、スマートにできあがり、音も上々なものとなったのですが、組み上げてから音が出るまでは、ちょっとだけ大変でした。
1つめは、やはり、できあがりチェックで半田付け漏れが3カ所見つかりました。これは、すぐに直せました。
2つめは、配線ミスが1カ所ありました。火を入れてつないでみたら、えらい大音響がでて、びっくりして見直したら、ボリュームの上下が逆になってました。これもすぐわかりました。
でも、後の2つは結構大変でした。(判明に3時間ぐらいかかりました。)
その1つめは、最終的には半田不良2カ所でした。
大音響も直ったので、使い始めました。ところがすぐになぜか片チャンネルの音が急に小さくなくなってしまったのです。もう一度配線をチェックしてみたのですが、配線自体はあっています。
おかしいなと思い、全部の部品を触っていったところ、2つの部品がぐらぐら動くではありませんか。片方などは触っているうちに端子からはずれてしまう始末。
そこで、この2つの部品をもう一度半田付けし直しました。特に片方はリード線が多少表面酸化を起こしていたので、サンドペーパで研いてからの半田付けとなりました。
で、これでOKと思ったのですが、今度は全然音が出なくなりました。
これを見つけるのが一番時間がかかりました。
結論としては、最後の直しの半田付けの時に、あやまって、入力回路のリード線がシャーシにふれてしまった状態で半田付けされてしまっていたのが原因でした。
まだまだ、半田付けの修練と一つ一つの結果の確認が甘いことを実感しました。
テストファーストとかあるといいんですけどね。(笑)
で、これらを直して、無事稼働しております。
部品にヴィンテージパーツや知る人ぞ知る秘蔵パーツなどを豊富に採用したため、音は非常に満足のいくもので、1枚2枚ベールを取った感じのクリアさを持ち、かつ、芯のある太い音に仕上がったと思っています。(完全に自己満足の世界です。)
これで、一段とベースの練習にも力が入ります。
また、ステージに立つのも、とても楽しみになりました。

以上、ベース用プリアンプ製作記とさせて頂きます。